こんにちは、布教使.com運営者の三原貴嗣です。
このたび書籍「みんなに喜ばれるお寺33実践集」で布教使.comについて対談した記事を掲載いただきました!
以前、月刊住職の2020年9月号に掲載された内容に加筆・修正が加えられて掲載されたものです。
お寺を良くする33の活動
「みんなに喜ばれるお寺33実例集」はお寺の活性化につながる取り組みをされている個性的な住職や寺族の方へのインタビュー集となっています。
後半には未来の住職塾の遠藤卓也さんのコラムと松本紹圭さんのこれからのお寺を考える時に重要な12のポイントがまとめられています。
- 第1部 これからの時代のお寺の役割
- 仏事・伝統行事のイノベーション(7例)
- お寺の持続可能な事業計画(5例)
- ウェルビーイングに貢献する居場所づくり(6例)
- 第2部 これからの時代の僧侶の役割
- 起業・兼業・社会貢献をする僧侶(7例)
- 人々をつなぎ”ともにいる”僧侶(4例)
- 学び合い・研鑽を積む新しい場作り(4例)
- 第3部 みんなに喜ばれるお寺になるために 遠藤卓也
- 第4部 これからの寺院コンセプト松本紹圭のテンプルゼミ
第1部はお寺が主体となった活動の紹介。
第2部は各僧侶の活動に注目した対談になっています。
布教使.comは第2部の起業・兼業・社会貢献をする僧侶に掲載していただきました。
そして、それらの実践活動を踏まえて第3部で遠藤卓也さんの考察が展開され、第4部で松本紹圭さんのこれからのお寺の方向性や可能性が示されるという全体の流れになっています。
「お寺をどうにか良い場所にしたい」
「お寺から社会を良くしていきたい」
「預かったお寺を維持、できることなら発展させて次世代につないでいきたい」
そういった思いがどの対談からも感じられ、それぞれの僧侶の言葉から仏教が生きている感じを受けました。
価値観の変化がとても大きく、また変化のスピードが速くなった時代に、「今」のお寺のあり方をどうとらえていくのか指針となる一冊ではないでしょうか。
布教使.com登録僧侶の活躍
書籍の実例の中には、布教使.comにご登録いただいている僧侶の方の活動も紹介されています。
浦上哲也師
第1部 第2章のお寺の持続可能な事業計画の1例として浦上哲也師のなごみ庵の活動が紹介されています。
檀家制をとらないお寺の運営形態や、寺報を使った縁つなぎの方法などなごみ庵ならではの運営についてお話しくださっています。
折橋大貴師
第2部 第1章では黙食についてのコラムを書いていただいた折橋大貴師の活動が紹介されています。
地元のオーベルジュでの仕事や、精進料理講師として活躍される様子が語られています。
テラエナジー電気
登録僧侶ではありませんが、この布教使.comをスポンサーとして支えてくださっているテラエナジー電気さんの取り組みも紹介されています。
これからのお寺を考える参考書に
この記事を書いている私自身も24歳の時(2006年)に先代住職が亡くなって、突然お寺の代表者となってしまいました。
ほぼ何もわからないまま住職という立場になり、最初はお寺の通常の法務をつとめることや檀家さんとの関係性をつなぐことに精一杯。
その後、ある程度通年の行事や法務がこなせるようになってきたころ。
新たな課題としてこれからお寺をどういう方向に進めていけばよいのか?という問いに直面しました。
- たえまなく変化していく社会の中でお寺の価値とは何なのか?
- 関わる人たちに求められるお寺とはどんな場所なのか?
- 目標が現状維持では維持はできない、いかに活力のあるお寺にするのか?
お寺を継いで数年目からはこんなことを強く考えるようになりました。
このままではいけないことはわかる、だけどどうしたらいいんだ・・・?
当時は今ほどネット上に情報もありませんでしたし、かたっぱしから思いついたことをやってみるぐらいしか方法がありませんでした。
もし今、そんな迷いをもっている住職なら、この本は読んで損はない1冊です。
すでに実際に行動にうつしている実例ばかりですので、これからのお寺の進む道を考える時にとても参考になります。
変化の時代はリニューアルのチャンス
2020年からはじまったコロナウイルスの感染拡大によって、世の中の仕組みや人々の意識もまた一段と大きな変化がありました。
そんな変化の時代、何がチャンスかというと「誰も正解を知らない」ことです。
「誰も正解を知らない」ので、「自分で正解を作れる時代」とも言えます。
大きな変化の中でありますが、課題を問い続けて形にするということができる時代でもあります。
この布教使.comもその変化があったからこそうまれたサイトです。
何百年も続いてきたお寺のあり方を「今」再チェックし、これからの時代にフィットしたお寺の形を考える参考書として書籍「みんなに喜ばれるお寺33実践集」は重要な1冊ではないでしょうか。