こんにちは、布教使.com管理者のへんもです。
さて、問題です!
布教使.comにアクセスした時にトップページの最初に表示されるこちらの画像。
私が撮った写真なのですが、ここはどこでしょう?
- インドの遺跡
- レンガ工場
- へんもの寺
写真には大きな塔というかドームのようなものが写っていますね。
これは何の写真?と思った方も多いはず。
写真をひと目みただけでこの写真の場所がわかる方はなかなかの仏教通ですね。
本記事では布教使.comのトップページの写真の由来をご紹介します。
お釈迦様が最初に説法した場所サールナート
最初の問題の答えは「①インドの遺跡」です。
この遺跡はインドにある仏教の四大聖地のひとつ「サールナート」と呼ばれる場所です。
ガンジス川で有名なベナレスから北に10kmほどの場所にあります。(GoogleMapではサーナスと書かれています。)
このサールナートは仏教の聖地のひとつとして大事にされてきました。
なぜならこのサールナートはお釈迦さまが最初に説法をした場所だからです。
すべてのはじまりはお釈迦さまから
仏教の宗派や教団は時代とともに世界各地で枝分かれしていき、現代では数えられないぐらい団体があります。
各宗派ごとに大事にしている教えの内容に違いはありますが、その源流をたどっていくとお釈迦さまという1人の人物にたどりつきます。
お釈迦さまは釈迦族の王子としてうまれたゴータマ・シッダールタという実在の人物です。
お釈迦さまは老いて病になって死んでいくといういのちの課題を解決するために道を求められ、長い修業の末に悟りを開かれました。
その悟りの内容を人々に伝えられたことが仏教の始まりです。
梵天勧請(ぼんてんかんじょう)
お釈迦様は悟りを得た当初、人に伝えるかどうか迷ったそうです。
というのも、
と説法をすることをためらったと伝えられています。
そこへ
そうは言っても、分かる人も一部いると思うんですよ!
教えの内容がすばらしいので、なんとか人々に伝えてくれませんかねぇ!
と頼みます。
う〜ん、しかたないなぁ・・・。
じゃあ話してみようかなぁ・・・。
この梵天によるお釈迦さまへの説法の要請を
これは現代的にとらえるならお釈迦さまの逡巡や迷いをストーリーとして表現したということでしょう。
その後、かつて一緒に修行をした5人の僧侶に対して最初に教えを伝えた場所がサールナートであったと伝えられています。
2500年前のインドから、国を超え、時代を超え、言葉の壁をこえて今私達のところまで途切れることなく教えが伝えられてきたことを思うとロマンを感じますよね。
この布教使.comは布教や法話のできる僧侶を宗派に限らず縁をつなぐサイトです。
その趣旨をあらわすのには教えを伝えることの原点であるサールナートの写真がふさわしいと考えてトップページの写真にしました。
サールナート
現在は整備され公園のようになっています。
とは言ってもこの記事の写真は2008年当時に私が実際に現地で撮ったものなので、今は整備されて多少変わっているところもあるかもしれません。
写真の塔はダーメーク・ストゥーパという塔で高さは42.6mあるそう。
周囲には小さなストゥーパとレンガ造りの遺跡が残っています。
仏跡には金箔がほどこされている場所もあります。
これは各国の巡礼者が金箔を貼っていったものです。
ストゥーパの周りには日本だけでなくタイやベトナム、チベットなど各国の仏教徒が参拝にきていました。
サールナートに残るアショーカ王の石柱
サールナートにはもうひとつ大事な遺跡が残っています。
それがアショーカ王の石柱と呼ばれる石柱です。
アショーカ王は古代インドを統一した王で、仏教を大事にした王様で、インド最初期にアショーカ王がこの地を治めていた証拠となる石柱が出土した場所でもあります。
石柱の前にフェンスがあって、私が訪れた時にはどう撮っても影が入る状態だったのが残念です。
ストリートビューでみるとこんな感じです。
石柱の上についていた獅子の像はサールナートにある考古学博物館に保管されており、こちらもグーグルストリートビューで見ることができますよ。
この4つの獅子の像がインドの国章(国の紋章)として使われています。
まとめ
お釈迦様の教えが2500年以上の時を経て現代まで途切れず続いてきた背景には、数限りない先人たちの苦労があってのこと。
各時代に仏教を研究したり、本を書いたり、お寺を作ったりした僧侶と、それを支えてきた多くの方がいたことの結果です。
この布教使.comは現代の技術を使ってこの時代なりの新たな仏縁をつなぐ仕組みを作りたいと考えてはじめたサイトです。
ですので、はじまりの場所から現代まで無数の縁でつながってきたことの表現のひとつに、サールナートの写真がトップに据えられていたら良いなと考えました。
今はgoogleストリートビューでまるで現地を散歩するかのように見れるので、仏跡を巡ってみるのもおもしろいかもしれませんね。
この悟った内容は深すぎて、みんなに話したところでわからへんぞ・・・。