お坊さんは現代社会でもっと活躍できるはず!
そして、
がんばるお坊さんを応援する力が必要だ!
そう思って、2020年7月にこの布教使.comを立ち上げました。
このページでは布教使.comを作った経緯や、未来に向かってどうなっていきたいのか、その想いを綴っています。
どうぞ、お時間ある時にゆっくりお目通しいただけると嬉しいです。
私がずっと抱えていた課題
私は24歳の時に祖父がなくなり、急にお寺の住職としての役目を引き継ぎました。
それから長年住職として努めてまいりましたが、法要を開催する時に向き合う3つの課題がなかなか解消されずにいたのです。
- 直接知っている方にしか布教依頼をしにくい
- 初めての方に布教を依頼するとき、連絡先がわからない
- 講師のプロフィールを参詣者に伝えられない
課題1 直接知っている方にしか布教依頼をしにくい
まず、1つ目の課題は「直接知っている方にしか布教依頼をしにくい」と感じていたことです。
通常、浄土真宗のお寺で法要を勤める時は、布教使の先生を招いてご法話をしていただくことが一般的です。
私は連絡先がわかる布教使の先生が少なく、講師の選択肢がとても少ないという課題がありました。
新しい先生を探そうにもなかなか情報が見つけられず、同じ先生方に何度も来ていただくことになっていました。
もちろん同じ先生から何度も聞くことで味わいが深まる良さもあります。
でも、いろんな方をお招きしてお話を聞いてみたいと思っても、なかなか実現しにくい状況に課題を感じていました。
課題2 初めての方に依頼するとき、連絡先がわからない
2つめの課題は新たな布教使の先生をお招きしようと思っても、連絡先がわからないという問題です。
お坊さんに連絡をする時、基本は電話連絡になります。
でも、いきなり電話で問い合わせるって…
けっこう抵抗がありますよね。
電話をかけるためには寺院名と布教使さんのお名前がセットでわかっていることが必要なのですが、インターネット上にはその情報がなかなか無いのです。
GoogleMapやお寺の紹介サイトには基本的に寺院名しか掲載されていません。
しかも、お寺は「〇〇寺」という名称がほとんどですから、間違って別のお寺に電話をしてしまう可能性もあります。
最低限、布教使さんのお名前と寺院名、メールの連絡先だけでもホームページに掲載されていれば、要件をまとめて送ることができるのですが…
ホームページなども用意されていないために、頼みたくても頼めないという状態に何度か陥った経験があります。
スマホが普及して、ネット検索することが当たり前になりました。
ネット上に情報がなければ世の中に存在しないのと同じと言っても過言ではありません。
自分でお寺のホームページが作れる講座も用意したのでご利用ください。
課題3 講師のプロフィールを参詣者に伝えられない
3つめの課題は講師の先生が決まっても、そのプロフィール情報がわからないという課題です。
顔写真もありませんし、経歴や詳細情報もわからないので参詣者に情報を伝えることができません。
何か講演会やイベントを開催するとき、講師の情報をチラシに掲載するのは当たり前のことですよね。
誰か知らないけど、話を聞きにいこうっと!
とは、なかなかならないわけです。
でも、お坊さんの場合、公式のプロフィール情報を用意している方はとても少ないです。
講演の案内には講師の名前とその講師の寺院名だけが書かれている、どこのお寺の行事案内もそんな状態です。
法要に来てもらうための案内の手紙や、ホームページで行事紹介をする時にも、講師の経歴やプロフィールはほぼ掲載されません。
その状態で、「お寺に法話を聞きに来てほしいのに、伝わらない・・・」
なんて言っても、来てくれないのは当然ではないでしょうか?
せっかくお話を聞きにきてくださる方たちに講師のことをもっと知っていただいて、親近感を感じてもらえたら良いのに…と考えていました。
2020年コロナ禍に突入
長年そんな課題感を抱えながら過ごしてきましたが、転機となったのが2020年の6月。
Twitter上でとある僧侶のツイートを目にしました。
コロナで布教の予定の9割がキャンセルになりました。
誰か私を布教に呼んでみませんか?
ツイートの内容を正確には覚えていませんが、とにかくコロナで布教の仕事のキャンセルが続出したとのこと。
コロナ禍で、布教が仕事の中心となっている僧侶にとって生活不安が高まることは誰から見ても明らかな状況でした。
しかも、その時点で社会全体の活動を自粛する流れはじまったばかり。
法要やイベントの再開の目処もまったくたたず、僧侶もこれからどうやって活動していけば良いのか先も見えません。
もし布教使さんたちが生活できなくなれば、仏教の教えを人々に伝える機会は大幅に減ってしまいます。
それは仏教界にとって大きな損失であり、何とかしなければという危機感がありました。
まずは布教使さんに仕事を作りたい
まず、最初に考えたことは布教使・布教師さんにオンライン上で仕事を作れないか?ということでした。
一口にお寺と言っても、寺院の規模や収入の基盤はお寺によってまったく違います。
なかでも檀家さんの数が少なく、講師として法話をすることが生活の基盤となっている寺院の僧侶にとって、布教機会の減少は生活レベルの低下に直結してしまいます。
となれば、生活費を稼ぐためにどこかに就職したり、副業を探す人もおられたでしょう。
ただ、仕事をしようとしても、過疎地域にお寺があるような方であれば仕事を探すことは容易ではありません。
しかも副業が忙しくなれば、次は僧侶としての役割を果たすことも難しくなります。
そんな状況を何か打破する方法がないかな…とぐるぐると考えていました。
- お寺以外の仕事で生活費を稼がなくても、僧侶として仏法を伝える役割で生活が成り立つ仕組みを作れないだろうか…?
- 連絡がつかないことを理由にマッチングしない状況を改善して、仕事量を増やすことができないだろうか…?
- オンラインでできる布教活動であれば、コロナも地域も関係なく活躍できるのに…
などと、ぶつくさ言ってるうちにある日突然閃いたのです。
そうか!
布教使・布教師さんたちの情報をまとめて、一覧表示できるカタログサイトを作ったら課題が全部解決するやん!
と。
閃いた瞬間、サイトのすべての構造が一気に頭の中に降ってきたので、すぐにサイト制作をはじめました。
布教使.comで得られるメリット
布教使.comは布教使・布教師さんの課題と、依頼する側の課題の両方を一気に解決できる可能性があることを直感しました。
それは、布教使・布教師さんの情報が整理され、依頼者とつながるルートが明確になるからです。
布教使・布教師さんのメリット
まずは登録いただく布教使・布教師さんにとって、「メリットしかない」、そんなサイト設計をめざしました。
一般的なポータルサイトの場合、登録料やサイト経由で契約が決まった時には利用料金が発生します。
これは、「サイトを維持する」だけでもサーバー代やドメイン代、システムやアプリの利用料、記事制作にかかる費用など、さまざまな費用がサイト運営者にはかかりますから当然のことです。
しかし、布教使.comは布教使・布教師の皆さんの応援し、その活躍で仏教が広まることが目当てなので、すべて無料で使えるようにしました。
コラム寄稿も仕事になる
さらに、コラムを書いていただいた方には原稿料もお支払いしています。
今はまだ生活を支えてあげられるような原稿料をお支払いできる資金がありませんが、仏教を伝える仕事で収入を得られる仕組みを用意しています。
コラム記事が増えれば増えるほど、布教使・布教師として認知される可能性が高まります。
コラムの内容に興味をもった方から布教の依頼もあるかもしれません。
また、コラムの寄稿で収入を得られるようになると、地域やお寺のサイズに関係なくオンライン上で収益をあげることができるようになります。
最終的にはコラムに寄稿いただくだけで生活できるレベルの原稿料をお支払いできるようなサイトにしたいと思っています。
とにかく布教使・布教師さんにとってはメリットしかない設計になっています。
講師を探している人にとってのメリット
講師を探している人にも利用しやすいサイト設計を目指しました。
すべては自分が布教使さんを招く時に困っていた課題を解決できるようにしています。
講師の顔写真、所属寺院、資格や経歴など、プロフィール情報として必要な情報は一通り掲載されています。
細かいポイントとしては、僧侶のお名前は読み方が難しいこともあるので、フリガナも掲載しています。
また、地域別、宗派別、テーマ別に講師を探すことができるので、依頼する方の要望にそって布教使・布教師さんを探すことができるようになっています。
講師の紹介が楽になる
布教使.comに登録いただいている布教使・布教師さんを呼べば、法要やイベント時の講師紹介はとても楽になるはずです。
以下の2つの方法を使えば、カンタンに紹介することができます。
- 講師のプロフィールページのURLをホームページに貼る
- ページ内のQRコードを案内状などに印刷する
詳しい方法は布教使.comの使い方で紹介しています。
各ページに講師の情報がまとまっているので、自身で紹介文を書く必要がなくなります。
お坊さんと社会をもっとなめらかにつなぎたい
私はお坊さんという役割は社会の中で問題を解決する人として活躍できると思っています。
というよりも、もっと活躍しないともったいないと思っています。
それは葬儀や法事をつとめるとか、お寺でイベントや法要をするといったことだけではありません。
2500年絶え間なく伝承されてきた教えには、学校・会社・地域といった、いわゆる一般社会と呼ばれる空間においても、人々の悩みを和らげ、心を潤す力があるはずなのです。
現代人は物質的にはある程度充足しているにもかかわらず、心の病や悩みによって生きづらさを感じている人がたくさんいます。
その中にはお坊さんと出会う機会がないばかりに、解決策に出会えていない人も多数いるはず。
いま、介護施設や高齢者施設、企業の研修やメンタルケア、地域の団体など、心を育てる講師を探しているところは世の中にたくさんあります。
そんな時に講師として「お坊さんを呼んでみようか」という選択肢が増えれば、もっと社会の中で活躍していけると思うのです。
社会とお坊さんをもっとなめらかにつないで、
「僧侶の活躍が世の中を明るくする」
そんな未来を実現するためのサイトとして育てていければと考えています。
応援を募集しています
布教使.comを無料で使える仕組みにするため、応援を受け付けております。
いただいたご寄付はコラムの原稿料、サイト運営費として利用させていただきます。
応援がたくさん集まれば、布教使・布教師さんにお仕事を依頼したり、イベントを開催したりともできるかもしれません。
布教使.comの理念にご賛同いただけるなら、その気持ちを少しカタチにしていただけるとありがたいことでございます。
企業スポンサー紹介
現在、2社の企業様が布教使.comを応援してくださっています。
広告を出したいという企業様はこちらから概要をご覧ください。
こんにちは、布教使.com運営者の三原貴嗣です。