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すべては網の目のようにつながり合っている【千葉憲文師】

こんにちは 真宗興正派の千葉憲文です。

突然ですが、みなさんは「メッシュWi-Fi」ってご存じですか?

「当たり前!」と思った方は、すごいなぁと思います。

実は私、つい数日前に知った言葉です。

最近の悩みの一つがお寺のインターネット環境について。

コロナ禍でテレワークが広がっていますが、それはお坊さんの組織も同じです。

zoomを使っての会議や研修会が急増し、パソコンの前に座っている時間が多くなりました。

それで、早くてしっかりつながるインターネット環境が必要だなぁと悩んでいたんです。

そんな時、友人から「メッシュWi-Fi」を教えてもらいました。

まあ、機械にうとい私が導入するまでには、もうしばらく時間がかかりそうですが……。

網の目のようにつながり合っている

さて、ここで一言お断りを申し上げます。

このあとは「メッシュWi-Fi」のシステムや機器に関する話題は出てきません。

「詳細が知りたかったのに!」という方がおられましたら、ごめんなさい。

もしネット環境を整えたいなら、管理人三原さんのブログ記事「お寺や店舗にネット回線を導入し、メッシュWi-Fiで無線LAN環境にする方法!!」が参考になりますよ。

「メッシュ」という言葉や考え方に仏さまの教えに通じるものを感じたので、ここからはそのことを書かせてもらいます。

「メッシュWi-Fi」の「メッシュ」は「網の目」を意味するそうです。

そして、仏教にも網の目を例にして語られる教えがあります。

網の目が、互いにつながりあって網を作っているように、すべてのものは、つながりあってできている。

一つの網の目が、それだけで網の目であると考えるならば、大きな誤りである。

 網の目は、ほかの網の目とかかわりあって、一つの網の目といわれる。網の目は、それぞれほかの網が成り立つために、役立っている。

仏教伝道教会『和英対照仏教聖典』より

確かに網戸の穴の1つだけを切り取って網の目と言えるかというと疑問があります。

1つだけではただの四角です。

たくさんの網の目がつながっているおかげで網となりますし、網の目という言い方ができます。

お互いがお互いにつながりあって世の中がなりたっている。

お互いがお互いに役立ちあっている。

網の目の例えを通して、「つながり」の尊さを知らせる仏さまの教えが表現されています。

見え方が変わってくる

「つながり」を意識してみると、世の中の見え方が少し変わってくるように思います。

身近なものにもたくさんのつながりがあることに気づきます。

例えば1本の鉛筆。

日ごろ何気なく使っていますが、数え切れないつながりの中に手元にあります。

まずは売ってくれるお店がなければ買えません。

ここにお店とのつながりが見えます。

次に、お店は商品を仕入れなければ品物を売ることができません。

ここに配送業者や納入業者とのつながりが見えます。

また次に、そもそも鉛筆を作ってくれる工場がなければ鉛筆にはなりません。

ここに鉛筆を作った人とのつながりが見えます。

またまた次に、工場は鉛筆の材料を集めなければなりません。

ここに材料を工場に運んだ人とのつながりが見えます。

外国から輸入してきた材料であれば、そこにもつながりが広がります。

しつこくなってきたのでここまでにしますね。

でも、たどっていけばもっともっとたくさんのつながりが見えてくるはずです。

数え切れないほどになるでしょう。

たった1本の鉛筆にもこれほどのつながりがある。

そう気づかされれば有り難さが感じられます。

「つながり」の中にあることは、他の物や人でも同じです。

網の目のような「つながり」に目を向けると、違った見え方がしてきます。

分断を超えていこう!

今、新聞やニュースで「分断」という言葉をよく目にします。

人と人とのつながりが薄れたり、断ち切られている。

だんだんとそんな世の中になってきているということです。

しかし、私たち人間は本来つながりの中に、役立ち合い、補い合って生きてきたはずです。

1人では生きられないからこそ助け合って生きてきた。

そして「つながり」を見つめることを通して、喜びや感謝の心をもらってきたんだと思います。

そんな大事な「つながり」を忘れないために網の目の例えはあるのでしょう。

ネットも世の中もつながるからこそ素敵!

そう感じる今日この頃です。                     

合掌

この記事を書いた人

千葉憲文師プロフィール写真
千葉憲文師

香川県在住の真宗興正派僧侶。本山布教使。

ゆっくりとやわらかな口調のお話で、お念仏の教えと身近な話題とのつながりがわかりやすいと評判。


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